工学部応用化学・生命工学科「有機合成化学」第1回レポート課題
2011. 6. 7. 島田和明

[] 次の化合物の構造をフィッシャー投影式で示せ。
 (a) D-アラビノース (b) D-アスコルビン酸 (c) d-酒石酸 (d) D-グルクロン酸 (e) コハク酸

[2] 次の化合物の構造をHaworth投影式で示せ。
 (a) メチル b-D-グルコピラノシド (b) a-D-ガラクトース (c) b-D-アロース (d) a-D-キシロース (e) マルトース (f) 1,2,5,6-ジ-O-イソプロピリデン-a-D-グルコフラノース

[] 以下の語句につき具体例をあげて説明せよ。
 (a) 変旋光 (b) サポニン (c) 還元糖 (d) エンジオール転位 (e) オサゾン (f) フェーリング反応 (g) アミロペクチン (h) 食物繊維 (i) アミノ糖 (j) キトサン

[] 以下の問いに答えよ。
 (a)  b-D-マンノピラノースの取り得るすべての立体配座を図示し、その中で最も安定な立体配座を示せ。
 (b) 下記の化合物中の不斉炭素を「*」印で示し、その絶対立体配置をRS表示で示せ。
   (i)(+)-D-グリセルアルデヒド (ii)d-酒石酸 (iii) D-キシリトール (iv) クエン酸 (vi) L-グルコン酸
   (vi) D-デオキシリボース (vii) L-アスコルビン酸
 (c) D-グルコースにはa-およびb-D-グルコピラノース、a-およびb-グルコフラノースの合計4種類の
  構造が存在しうる。D-マンノースについて取り得るすべての構造を図示せよ。
 (d) D-デオキシリボースには何種類の立体異性体が存在しうるか。 それぞれのFischer投影式を示せ。
 (e) D-ガラクトースを硝酸で処理すると光学不活性なジカルボン酸が得られる。この理由を説明せよ。
 (f) L-アスコルビン酸の生体内での役割について有機化学の立場で説明せよ。
 (g) サプリメントとして市販されている「グルコサミン」の商品を1種類選び、その商品名とメーカー名、成分表の記載内容、およびその効能を記せ。またその効能にどのような有機化学的裏付けがあるかを説明せよ。
 (h) グルコースをヨウ化メチルと酸化銀で処理することにより得られるメチル 2,3,4,6-テトラ-O-メチル b-D-グリコシドがピラノース型の構造を有することを確かめるにはどうすればよいか。簡潔に説明せよ。

[] 以下の化学変換による生成物の構造を示せ。
 (a) b-D-リボース + 硫酸ジメチル((CH3)2SO4) →
 (b) D-トレオース + シアン化水素(HCN) →
 (c) ラクトース + Tollens 試薬(Ag(NH3)2+OH-) →
 (d) マルトース + メタノール(CH3OH)+ H+ →
 (e) D-グルコース + 濃硫酸(H2SO4) + アセトン(CH3COCH3) →
 (f) b-D-リボース + 無水酢酸((CH3CO)2O) + ピリジン(C5H5N) →
 (g) D-フルクトース + フェニルヒドラジン(C6H5NHNH2、2当量) →

[] 左の化合物から右の化合物を合成するための合成経路を示せ(ただし1段階の化学変換とは限らない)。
 (a) D-ガラクトース → D-リキソース
 (b) D-アラビノース → D-グルコースとD-マンノースの混合物
 (c) D-トレオース → D-グリセルアルデヒド

[] 「マクマリー有機化学(第7版)(下)」の教科書の以下の問題に解答せよ。
 (a) 第25章の「25-34」「25-39」「25-44」「25-55」「25-61」「25-66」
 (b) 第29章の「29-8」

 以上の設問に対する解答をA4版のレポート用紙に記載し、7月5日(火)の講義終了時に提出すること。