工学部 有機工業化学 第1回レポート課題
2010. 5. 18. 島田和明
[1] 次の化合物の構造をフィッシャー投影式で示せ。
(a) D-リボース (b) D-グルカル酸 (c) d-酒石酸 (d) l-乳酸 (e) クエン酸
[2] 次の化合物の構造をHaworth投影式で示せ。
(a) メチルb-D-グルコピラノシド (b) a-D-ガラクトース (c) b-D-リキソース (d) a-D-リボース (e) ラクトース (f) 1,2,5,6-ジ-O-イソプロピリデン-a-D-グルコフラノース
[3] 以下の語句につき具体例をあげて説明せよ。
(a) アルダル酸 (b) 配糖体 (c) 還元糖 (d) トレンス試薬 (e) オサゾン (f) キチン (g) チオ糖 (h) b-シクロデキストリン (i) オリゴ糖 (j) ヨウ素デンプン反応 (k) ストレプトマイシン
[4] 以下の問いに答えよ。
(a) b-D-グルコピラノースの最も安定な立体配座を図示せよ。
(b) 下記の化合物中の不斉炭素を「*」印で示し、その絶対立体配置をRS表示で示せ。
(i) l-乳酸 (ii) meso-酒石酸 (iii) (+)-D-グリセルアルデヒド (iv) L-アスコルビン酸 (v) D-リボース (vi) D-グルシトール
(c) D-グルコースにはa-およびb-D-グルコピラノース、a-およびb-グルコフラノースの合計4種類の
構造が存在しうる。D-ガラクトースについて取り得るすべての構造を図示せよ。
(d) D-リボースに何種類の立体異性体が存在しうるかを答えよ。
(e) D-グルコースを水素化ホウ素ナトリウムで還元すると光学活性なグルシトールが生成するが、ガラ クトースを同様に処理することにより得られる生成物は光学不活性である。この理由を説明せよ。
(f) エタノールの構造式を描き、pro-Rの水素原子を示せ。
(g) ベンズアルデヒドの構造式を描き、re面を表示せよ。
(h) アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンの構造的違いについて具体例を挙げて説明せよ。
(i) L-アスコルビン酸の生体内での役割について有機化学の立場で説明せよ。
(j) D-ガラクトースのWohl分解によりD-リキソースが得られる。この一連の反応機構を説明せよ。
[5] 以下の化学変換による生成物の構造を示せ。
(a) b-D-リボース + 硫酸ジメチル((CH3)2SO4) →
(b) D-キシロース + シアン化水素(HCN) →
(c) マルトース + Tollens 試薬(Ag(NH3)2+OH-) →
(d) マルトース + メタノール(CH3OH)+ H+ →
(e) D-ガラクトース + 濃硫酸(H2SO4) + アセトン(CH3COCH3) →
(f) b-D-リボース + 無水酢酸((CH3CO)2O) + ピリジン(C5H5N) →
[6] 左の化合物から右の化合物を合成するための合成経路を示せ(ただし1段階の化学変換とは限らない)。
(a) D-ガラクトース → D-リキソース
(b) D-エリトロース → D-リボースとD-アラビノースの混合物
(c) D-トレオース → D-グリセルアルデヒド
[7] 「マクマリー有機化学(第6版)(下)」の教科書の以下の問題に解答せよ。
(a) 第25章の「25-31」「25-36」「25-41」「25-56」「25-60」「25-62」「25-66」
以上の設問に対する解答をA4版のレポート用紙に記載し、6月15日(火)の講義終了時に提出すること。