工学部応用化学科「有機工業化学 」2008年度前期期末試験問題

[1]次の化合物の構造、構造式、Fischer投影式、立体配座を図示せよ。

(a) D-グルコン酸のFischer投影式
(b) L-ヒスチジンの双性イオン構造
(c) D-リブロースの5員環状b-ヘミアセタール構造の図示

(d) l-メントールには3種類のジアステレオマーがある。l-メントールとその3種類のジアステレオマーについて立体配座を含めた構造を図示せよ。

(e) 下記の化合物の安定な立体配座の表示

(f) L-バリンの不斉炭素の絶対立体配置のRS表示

(g) ベンズアルデヒド(C6H5CHO)のカルボニル基に関して「si面」を図示せよ

[2]以下の化学変換による生成物の構造を示せ。

(a) シクロペンタノン + メチルアミン + 加熱
(b) ベンゼンチオール + ヨウ素 (I2) + アルカリ

(c) L-グルタミン酸をpH=1の強い酸性水溶液中に溶解するとどのような構造をとるか

(d) D-マンノース + 塩化アセチル (CH3COCl) + ピリジン

(e) プソイドヨノン + リン酸(H3PO4)

(f) バリン + 二炭酸ジ-tert-ブチル + トリエチルアミン (Et3N)

[3]以下の問いに答えよ。

(a) 以下のテルペン系化合物のイソプレン単位を○で囲んで示せ(イソプレン則に注意)。

(b) 「ジアシルグリセロール」について以下の問いに答えよ。
  (1) 一般的な構造
   (2) 工業的製法
(c) 「グアイアズレン」(問題[3]-(a)-(3))の薬理活性について知るところを説明せよ。
(d) アラキジン酸(CH3(CH2)18COOH)1molのb-酸化の繰り返しにより生成するアセチルCoAのmol数を算出せよ。
(e) Asp-Thr-Ser-Gly-Alaのエドマン分解(1回目)によって得られるフェニルチオヒダントインの構造式を示せ。
(f) 以下の化学変換の反応機構を説明せよ。


[4]左の化合物から右の化合物を合成するための合成経路を示せ(1段階の化学変換とは限らない)。

(a) 2,4,6-ヘプタントリオン  →  3,5,7-トリオキソオクタン酸

(b) D−エリトロース → D−リボースとD-アラビノースの混合物