工学部 有機工業化学 練習問題
2011. 8. 2. 島田和明

[1] 以下の語句につき具体例をあげて説明せよ。
 (a) b-酸化 (b) クラッキング (c) シキミ酸経路 (d) イソプレン則 (e) [3,3] シグマトロピー転位 (f) イオノフォア (g) Wagner-Meerwein転位 (h) 自動酸化 (i) ピレトリン (j) 性ホルモン (k) テトラサイクリン系抗生物質 (l) アブシジン酸 (m) アロマテラピー

[2] 以下の問いに答えよ。
(a) 下記の化合物中の不斉炭素を「*」印で示し、その絶対立体配置をRS表示で示せ。
(i) l-メントール (ii) プロスタグランジンPG-E1 (iii) (+)-アブシジン酸 (iv) a-ピネン (v) (+)-ムスコン (vi) シキミ酸 (vii) (+)-カテキン
(b) 下記の化合物について立体配座を含めた構造を図示せよ。

(c) (b)-(7)のl-メントールには何通りの立体異性体が可能か。
(d) 下記のテルペン系化合物のイソプレン単位を○で囲んで表示せよ(head-to-tailに注意)。

(e) ステアリン酸 CH3(CH2)16COOH 1 molのb-酸化により生成するアセチルCoAの総mol数を算出せよ。
(f) 「ラベンダー油」を構成する化合物の構造式と成分含量について説明せよ。
(g) グアイアズレンは天然由来のセスキテルペン系化合物である。グアイアズレンについて以下の点を調べよ。
 (1) 自然界での分布 (2) 生合成経路 (3) グアイアズレンの色 (4) 医薬品「アズノール」の薬効成分の構造は? (5) 「アズノール」はどのような所に使用されているか? 
(h)「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」に分類されるビタミンを3種類づつ挙げ、それらの分子構造と主な生理作用を示せ。
(i) ジベレリンの生理活性と用途について説明せよ。
(j) トリオレインと次の試薬との反応生成物を予測し、その構造式を示せ。
(1) 水素ガスとニッケル触媒 (2) 水酸化ナトリウム水溶液、次いで水素化アルミニウムリチウム (3) オゾン、次いでジメチルスルフィド (4) 四塩化炭素中で十分な量の臭素

[3] 以下の化学変換の反応機構を有機電子論により説明せよ。
(a)
(b)
(c)

(d) ジヒドロリナロール + 酸性水溶液 →

[4] 左の化合物から右の化合物を合成するための合成経路を示せ(1段階の化学変換とは限らない)。
(a) グリセリルトリオレアート(トリオレイン) → オレイン酸ナトリウム
(b) オレイン酸 → ステアリン酸メチル
(c)
(d)
(e) a-ピネン → カンファー

[5] 「マクマリー有機化学(第6版)(下)」の教科書の以下の問題に解答せよ。
(a) 第27章の「27-22」「27-27」「27-36」「27-38」「27-44」「27-50」
(b) 第29章の「29-26」「29-27」「29-44」「29-45」「29-50」

 この練習問題に関するレポート提出は求めない。ただしこの練習問題は9月13日(火)に実施する期末試験の出題範囲に含まれる。